チタン(Ti)ターゲット

Tiターゲット
Tiターゲット

主に物理蒸着(PVD)とマグネトロンスパッタリングに用いられる。

チタン及びその合金ターゲットは優れた耐蝕性、高強度、良好な生体適合性などの特徴を有し、半導体、航空宇宙、医療機器、装飾膜などの

分野に広く応用されている。

 

1.特徴

 1)優れた物理化学性能

・低密度(4.5 g/cm³)

・高融点(1668°C)

・良好な耐食性

 2)良好な機械性能

・高強度(引張強度≧240 MPa)、塑性が比較的に良い

・良好な靭性、割れにくく、高出力スパッタリングに適している。

 3)優れた生体適合性

・チタンは人体組織と適合性がよく、医療に適している。

 4)合金化可能

・Ti−Al、Ti−Ni、Ti−Cu、Ti−Crなどの合金ターゲットなどで、硬度、導電性などの薄膜特性を調整することができる。

 

2.主な用途

 1)半導体と電子業界

・集積回路(IC):銅の拡散を防ぐバリア層(Barrier Layer)の作製のために使用される。

・ディスプレイ(TFT-LCD/OLED):電極または透明導電性酸化物(TCO)の下地材料として使用される。

・記憶装置:ハードディスク、フラッシュメモリ用の金属化層。

 2)光学コーティング

・透過膜(AR Coating):レンズ、フィルターなどの光学素子に用いられる。

・反射膜:レーザー、望遠鏡などの光学機器に適している。

 3)医療機器

 4)航空宇宙

・エンジンブレード、宇宙機ケーシング:チタン膜は高温に耐え、抗酸化保護を提供する。

・衛星光学レンズ:チタンめっきは反射率と耐久性を高める。

 5)装飾と保護コーティング

 6)新エネルギー

 7)太陽電池