アルミニウム(Al)とスカンジウム(Sc)からなる合金スパッタリングターゲットで、主に物理蒸着(PVD)および化学蒸着(CVD)プロセスで使用されます。希土類元素であるスカンジウム(Sc)は、アルミニウム合金の性能を大幅に向上させることができ、半導体、航空宇宙、光学、新エネルギーなどの分野で広く使用されています。
1.特徴
1)物理的及び化学的特性
・高純度(≧99.9%〜99.999%)品は不純物の薄膜性能に与える悪影響を減少し
ハイエンド半導体製造に適する。
・軽量高強度:密度が低い(約2.7 g/cm³)ため軽量であるが、強度は純Alに比べて著しく高く、航空宇宙軽量化需要に適している。
・優れた導電性と熱伝導性を有し電子デバイス中の導電層と放熱層に適している。
高融点(1541°C、スカンジウムの融点):合金の高温安定性を高め、高温環境に適している。
・耐食性:Scの添加はアルミニウムの抗酸化能力を増強し、劣悪な環境に適している。
2)ミクロ構造の利点
・結晶粒の微細化:Scは結晶粒の成長を抑制し、微細で均一な結晶粒構造を形成し、材料の強度、靭性と疲労抵抗性を高めることができる。
・Al3Sc析出相:Al3Sc析出層が形成されるが、この相は合金の耐クリープ能力を増強、高温応用に適している。
3)加工性能
・多様な形状加工が可能
・良好なスパッタリング均一性:半導体ウエハ製造などの高精度薄膜堆積に適している。
2.主な用途
1)半導体とマイクロエレクトロニクス業界
・5 G/6 G無線周波数フィルタ:窒化アルミニウムスカンジウム(ScAlN)圧電薄膜を製造し、信号フィルタ性能を向上させるために使用する。
・集積回路(IC)相互接続層:従来のアルミニウム薄膜の代替、抵抗の低減、チップ性能の向上。
・MEMSセンサ:音響センサ(マイク、スピーカ)及び指紋認識装置に用いられる。
2)航空宇宙
・飛行機構造材料
・航空エンジンコーティング:高温酸化に耐え、タービン翼の寿命を延長する。
・衛星コンポーネント:耐放射性と耐食性を向上させる。
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