高純度タングステン(W)またはW合金から作られたスパッタリングターゲットであり、主に物理蒸着(PVD)とマグネトロンスパッタリング
に用いられる。
タングステン(W)は極めて高い融点、高密度、優れた耐高温性と化学安定性を有し、半導体、航空宇宙、核工業、表示パネルなどの
分野で重要な役割を果たす。
1.特徴
1)超高融点と耐高温性
2)高密度(19.25 g/cm³)
3)優れた導電性と熱伝導性
・半導体電極と集積回路の相互接続層に適する導電率18.2 MS/m。
・高出力電子デバイスの放熱層に使用できる良好な熱伝導性。
4)極めて強い耐食性
5)高硬度と耐摩耗性
6)合金化可能
・Ti、Ta、Re、Cuなどと合金ターゲット(例えばW−Ti、W−Cu)を形成し、薄膜性能(例えば応力低減、導電性向上)を
最適化することができる。
2.主な用途
1)半導体とマイクロエレクトロン
・集積回路(IC):抵抗を低減するためアルミニウム/銅の代わりにゲート(Gate)とインターコネクト層(Interconnect)に使用する。
・3 D NAND、DRAMメモリチップにバリア層(Barrier Layer)として使用し、銅の拡散を防止する。
・電力デバイス:例えばIGBT、MOSFETの電極材料。
2)表示パネル(OLED/LCD)
3)航空宇宙・原子力産業
4)耐摩耗性と保護コーティング
・切削工具(ドリル、フライスなど)にタングステン膜をコーテイングし、使用寿命を延長する。
6)新エネルギー